令和6年度人権擁護啓発ポスターコンクール優秀作品を掲載しました。

人権擁護啓発ポスターコンクールは、府内の小学校・中学校・義務教育学校・高等学校・特別支援学校及び外国人学校に在籍する児童・生徒が、人権をテーマとしたポスター(絵画)の制作を通じて基本的人権について理解を一層深め、人権尊重の精神を養う機会とするため、昭和59年度から実施しています。

令和6年度の人権擁護啓発ポスターコンクールには、166校から3,409点の応募をいただき、入選者が以下のとおり決定しました。

12団体賞受賞作品の紹介

知事賞

八幡市立男山東中学校1年
山下 悠月(やました ゆづき)さん

講評

優しい気持ちに触れると、春の日差しのような「暖かさ」を感じます。人権について考える上で、「優しさ」はとても大切です。「優しさ」を象徴するハートを頭の上に掲げ、屈託のない笑顔に、見る人も優しい気持ちになれる作品です。

京都市長賞

京都市立春日丘中学校3年
森本 直優多(もりもと なゆた)さん

講評

思いやりの木はハートでできており、様々な色や大きさがありながらも重なっている部分が透けて色が変わり、奥行きのある表現になっています。地球の上には様々な国籍の人物や車いすの人物も描かれており、多様性の表現について工夫されています。背景のグラデーションや放射線状の模様からも「みんなで育む思いやりの木」が育っていく様子が伝わってきます。

京都府教育委員会教育長賞

京都府立京都八幡高等学校1年
増田 かなみ(ますだ かなみ)さん

講評

たくさんの花の中で、思いっきりの笑顔の子どもがいます。画面一面に咲き誇る、黄色とオレンジ色の花は、一輪一輪とても丁寧に描かれています。見ている私たちに「ありのままでいいんだよ」というメッセージを明るく伝えてくれる作品です。

京都市教育長賞

京都市立嵯峨小学校5年
坂本 晴名子(さかもと はなこ)さん

講評

子どもたちの笑顔と色とりどりの花々が集まる場所が、長く続く「道」となって表現されているところに、伝えたいことに合わせた表し方を作者がじっくりと考えていた姿が目に浮かびます。「笑顔」「幸せ」「未来」作者が大切にしたい思いが、「道しるべ」というモチーフとなって描かれ、人物の表情や動きからも希望や楽しさが感じられるポスターです。

京都府市長会会長賞

京都市立広沢小学校3年
中辻 七海(なかつじ ななみ)さん

講評

様々な描画材の表現のよさを効果的に生かしながら、画用紙いっぱいに描くことを楽しんだ様子が見えてきます。描かれている人物の表情からは、友達を大切に思う気持ちや笑顔あふれる未来への願いが生き生きと伝わります。中央に配置された虹のモチーフや様々な色を用いて表現した背景に、いろいろな色が集まることでつくられる、豊かな世界が感じ取れるようです。

京都府町村会長賞

与謝野町立市場小学校2年
坪井 宏樹(つぼい こうき)さん

講評

手を大きく動かして、パスで力いっぱい描かれています。手をつないだ3人の子どもたちは、大好きな友だちと作者の姿でしょうか。3人の子どもは髪型も顔も違い、それぞれ個性があります。大好きな友だちがいるっていいなと思わせてくれる作品です。

京都商工会議所会頭賞

京都市立桃陵中学校2年
岡田 大翼(おかだ つばさ)さん

講評

キャッチコピーがわかりやすく、手書き風の書体や人物の表情からもよさが広がるポスターです。真ん中の地球が目立つように背景の緑は彩度を低くしつつ、鮮やかな色が多く使われており、また、絵の具を平塗りで重ね塗りをすることではっきりとした印象が伝わります。多様な人種の中の心の形もそれぞれ違う形のキャラクターのようになっていて、工夫されています。

京都府商工会連合会会長賞

精華町立東光小学校5年
澤田 梨音(さわだ りおん)さん

講評

たくさんの写真が丁寧に描かれています。楽しかった時のことやほっとした時のこと、うれしかった時のことなどを思い出しながら、一つ一つ描いたのでしょう。写真の中の人物は、みんないい表情をしています。自分らしくいられる場所があることが大切であることを教えてくれています。

京都府中小企業団体中央会会長賞

向日市立第5向陽小学校1年
安川 侑希(やすかわ ゆき)さん

講評

笑顔の2人の子どもが元気よく描けています。絵の具とパスを使って表現された背景からも楽しい様子が伝わってきます。仲のよい友達のことを思いながら描いたのでしょうか。「なかよしありがとう」というメッセージに優しい気持ちがあふれています。

京都府農業協同組合中央会会長賞

京都精華学園高等学校2年
橋間 万里(はしま まり)さん

講評

卓越した技術で、おいしそうなカレーライスが画面いっぱいに描かれています。半熟の卵、ごはん、福神漬け、どれもおいしそうです。そしてもぐもぐと食べる子どもたちが描かれ、すべての子どもがおなか一杯ご飯を食べられる社会にしたいというメッセージが伝わってきます。

京都府社会福祉協議会会長賞

八幡市立男山東中学校2年
新林 萌々香(しんばやし ももか)さん

講評

虹がかかった青空のもと、いろいろな模様の風船が浮かび、色とりどりの花が咲いています。そして和服姿の人、消防士、義足のサッカー選手、それぞれの人が輝き、多様な個性を認めあう世界にしていこうというメッセージが伝わってくる作品です。

京都府人権擁護委員連合会長賞

京都市立修学院中学校3年
松山 葵(まつやま あおい)さん

講評

老若男女を描くことで「誰もが自分らしく」というメッセージがわかりやすく伝わり、書体も工夫されています。あちらこちらに飛んでいる風船からも「誰もが自分らしく歩める社会」が広がっていくような印象が伝わってきます。全体的に彩度を落とした色で統一されており、人物の表情もかわいらしくずっと見ていたくなるポスターです。

 

応募作品全体講評

今年も多くの学校で「人権擁護啓発ポスターコンクール」に取り組まれ、たくさんの力作が集まってきました。みなさんの作品から、人権擁護への「思い」や「願い」を込めた心温まるメッセージに触れることができました。
小学校低中学年では、友達や家族など大切な人のことを思い、感じたことを力いっぱい夢中になって描いている様子が伝わってくる作品がたくさんありました。小学校高学年からは、身近な人権問題をテーマにした作品とともに、「国や地域の違う人々の人権擁護」について伝える作品、「子ども食堂」や「自分らしく生きること」をテーマにした作品など、様々なテーマの作品がありました。国や地域の違う人々との交流が増えたことや、様々なニュースを見ることから生まれた「思い」や「願い」なのでしょう。人権擁護啓発ポスター制作にあたり、今、伝えるべきことは何か、調べたり考えたりしながら制作した結果であると思いました。
本コンクールが、人権について深く考え、理解を深め、人権尊重の精神を培う機会となるとともに、「思い」や「願い」をもとに発想や構想し、色や形を工夫し伝える図画工作・美術教育の充実を図る取組として、活用されていくことを期待しています。そして、子どもたちが思いを込めて描いた作品から、人を思う優しさが広がっていくことを願い、講評とさせていただきます。

令和6年度受賞作品

上記12団体賞のほか、優秀賞33点、佳作55点の入選作品があります。

令和6年度人権擁護啓発ポスターコンクール受賞者一覧

※学校名及び学年は受賞時のものです。

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