日本国憲法
1947年(昭和22年)5月3日施行。基本的人権の尊重、国民主権及び平和主義を基本的原則とし、基本的人権を「侵すことのできない永久の権利」(第11条)と規定しているほか、個人の尊重、幸福追求権(第13条)、法の下の平等(第14条)、思想及び良心の自由(第19条)、集会、結社及び表現の自由(第21条)、健康で文化的な最低限度の生活をする権利(第25条)、教育を受ける権利(第26条)などさまざまな人権について保障しています。
教育基本法
平成18年法律第120号。現行法は、1947年(昭和22年)公布・施行の教育基本法(昭和22年法律第25号)の全部を改正したもの。前文で、「日本国憲法の精神にのっとり、我が国の未来を切り拓く教育の基本を確立し、その振興を図るため、この法律を制定する。」とし、教育の目的及び理念、教育の実施に関する基本等について規定しています。
同和対策審議会答申
内閣総理大臣の諮問機関として設けられた同和対策審議会が、1965年(昭和40年)8月「同和地区に関する社会的及び経済的諸問題を解決するための基本方策」について審議した結果をまとめた答申。「同和問題の解決は国の責務であり、国民的課題である」と記載されています。
同和対策事業特別措置法
昭和44年法律第60号。同和地区の生活環境の改善、社会福祉の増進、産業の振興、職業の安定、教育の充実、人権擁護活動の強化を図り、同和地区住民の生活の安定及び福祉の向上等に寄与することを目標とし、同法並びに、その後の「地域改善対策特別措置法」及び「地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律」と合わせ、33年間に渡り、特別法による対策事業が実施されました。
地域改善対策協議会意見具申
1982年(昭和57年)3月に同和対策事業特別措置法が廃止され、同年4月1日から地域改善対策特別措置法が施行されることに伴い、政令によって設置された「地域改善対策協議会」から、内閣総理大臣に対して行われた意見具申。
- 1984年(昭和59年)6月「今後における啓発活動について」
- 1986年(昭和61年)12月「今後における地域改善対策について」
- 1991年(平成3年)12月「今後の地域改善対策について」
- 1996年(平成8年)5月「同和問題の早期解決に向けた今後の方策の基本的な在り方について」
人権擁護施策推進法
人権の擁護に関する施策を推進するための法律(平成8年法律第120号)(失効:平成14年3月24日)。人権の擁護施策の推進について国の責務を明らかにするとともに、必要な体制を整備するため、5年間の時限立法として制定された法律。同法に基づき設置された人権擁護推進審議会から、1999年(平成11年)7月に人権教育・啓発の基本的事項について、2001年(平成13年)5月には人権が侵害された場合における救済制度の在り方について、それぞれ答申が出されました。
- 人権擁護推進審議会答申「人権尊重の理念に関する国民相互の理解を深めるための教育及び啓発に関する施策の総合的な推進に関する基本的事項について」(文部科学省HP)
- 人権擁護推進審議会答申「人権救済制度の在り方について(答申)」(法務省HP)
人権教育・啓発推進法
人権教育及び人権啓発の推進に関する法律(平成12年法律第147号)。人権擁護推進審議会の答申を受け、人権教育及び人権啓発に関する施策の推進について規定した法律。国、地方公共団体及び国民の責務や、必要な措置について定めています。
部落差別解消法
部落差別の解消の推進に関する法律(平成28年法律第109号)。現在もなお部落差別が存在するとともに、情報化の進展に伴って部落差別に関する状況の変化が生じていることを踏まえ、部落差別の解消を推進し、部落差別のない社会を実現するための基本理念、国及び地方公共団体の責務、相談体制の充実等について規定しています。
男女雇用機会均等法
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和47年法律第113号)。雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保を図るとともに、女性労働者の就業に関して妊娠中及び出産後の健康の確保を図る等の措置の推進について規定しています。
男女共同参画社会基本法
平成11年法律第78号。男女共同参画社会の形成を総合的かつ計画的に推進するための基本理念、国等の責務、施策の基本となる事項について規定しています。
ストーカー規制法
ストーカー行為等の規制等に関する法律(平成12年法律第81号)。ストーカー行為について、その処罰等の規制、相手方に対する援助の措置等について規定しています。
DV防止法
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成13年法律第31号)。配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るため、配偶者からの暴力に係る通報、相談、保護、自立支援等の体制の整備について規定しています。
女性活躍推進法
女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)。働く場面で活躍したいという希望を持つすべての女性が、その個性と能力を十分に発揮できる社会を実現するため、事業主(国や地方公共団体、民間企業等)が、女性の活躍推進に向けた数値目標を盛り込んだ行動計画の策定・公表や、女性の職業選択に資する情報の公表を行う義務等について規定しています。
児童虐待防止法
児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号)。児童虐待の防止等に関する施策を促進し、児童の権利利益の擁護に資することを目的に、児童虐待の禁止、予防、早期発見等に関する国等の責務、児童の保護及び自立支援のための措置等について規定しています。
いじめ防止対策推進法
いじめ防止対策推進法(平成25年法律第71号)。2011年(平成23年)に発生したいじめ自殺事件を踏まえ、2013年(平成25年)9月に施行された法律。いじめの防止等のための対策を総合的かつ効果的に推進することを目的に、いじめ防止等のための対策に関し、基本理念、国等の責務、基本的な方針の策定等について規定。「いじめ」についての定義や、学校及び学校の教職員の責務についても規定されています。
子どもの貧困対策法
子どもの貧困対策の推進に関する法律(平成25年法律第64号)。子どもの将来がその生まれ育つ環境によって左右されることがないよう子どもの貧困対策を総合的に推進することを目的に、貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境の整備や、教育の機会均等を図るため、子どもの貧困対策に関する基本理念、国等の責務、基本となる事項等について規定しています。
児童買春・児童ポルノ禁止法
児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(平成11年法律第52号)。児童に対する性的搾取及び性的虐待が児童の権利を著しく侵害することの重大性に鑑み、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制、処罰、心身に有害な影響を受けた児童の保護のための措置等について規定しています。
高齢社会対策基本法
平成7年法律第129号。高齢化の進展に適切に対処するための施策を総合的に推進し、経済社会の健全な発展及び国民生活の安定向上を図ることを目的に、高齢社会対策に関する基本理念、国・地方公共団体の責務、高齢社会対策の基本となる事項等について規定しています。
高年齢者雇用安定法
高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(昭和46年法律第68号)。高年齢者の安定した雇用の確保、再就職の促進、就業の機会の確保等の措置について規定しています。
高齢者虐待防止法
高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(平成17年法律第124号)。高齢者虐待の防止、養護者に対する支援等に関する施策を促進に関する国等の責務、虐待を受けた高齢者に対する保護、養護者に対する支援等について規定しています。
バリアフリー法
高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号)。高齢者や障害者などの自立した日常生活や社会生活を確保するために、旅客施設・車両等、道路、路外駐車場、都市公園、建築物に対するバリアフリー化基準や、駅を中心とした地区や、高齢者や障害者などが利用する施設が集中する地区においてバリアフリー化を進めるための措置などについて規定しています。
障害者基本法
昭和45年法律第84号。障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策を総合的かつ計画的に推進するための施策の基本原則、国・地方公共団体等の責務、基本となる事項等について規定しています。
障害者雇用促進法
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和35年7月25日法律第123号)。障害者の職業の安定を図ることを目的に、障害者の雇用義務等に基づく雇用の促進等のための措置、職業リハビリテーションの措置等について規定しています。
身体障害者補助犬法
平成14年5月29日法律第49号。身体障害者補助犬の育成及び身体障害者の施設等の利用の円滑化を図るため、身体障害者が公共交通機関等を利用する場合に身体障害者補助犬を同伴することができるようにするための措置等について規定しています。
障害者総合支援法
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年11月7日法律第123号)。地域社会における共生の実現に向けた障害福祉サービスの充実等障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための障害保健福祉施策について規定しています。平成25年4月1日に「障害者自立支援法」から名称変更され、その際、障害者の定義に難病等が追加されています。
障害者虐待防止法
障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律(平成23年法律第79号)。障害のある人の尊厳を守り、自立や社会参加の妨げとならないよう、虐待を禁止するとともに、その予防と早期発見のための取り組みや、障害のある人を養護する人に対して支援措置を講じることなどについて規定しています。
障害者差別解消法
障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65号)。全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本的な事項、行政機関等及び事業者における障害を理由とする差別を解消するための措置等について規定しています。
ヘイトスピーチ解消法
本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律(平成28年法律第68号)。本邦の域外にある国又は地域の出身であることを理由として、適法に居住するその出身者又はその子孫を、我が国の地域社会から排除することを煽動する不当な差別的言動について、許されないということを宣言するとともに、その解消に向けた取組の推進について規定しています。
なお、衆参両院において、「本邦外出身者に対する不当な差別的言動」以外のものであれば、いかなる差別的言動であっても許されるとの理解は誤りであるとの附帯決議がなされています。
ハンセン病問題基本法
ハンセン病問題の解決の促進に関する法律(平成20年法律第82号)。国の隔離政策に起因してハンセン病の患者であった者等が受けた身体、財産、その他社会生活全般にわたる被害を回復し、ハンセン病問題の解決の促進を図るため、ハンセン病の患者であった者等の福祉の増進、名誉の回復等のための措置について規定しています。
犯罪被害者等基本法
犯罪被害者等基本法(平成16年法律第161号)。犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための施策を総合的かつ計画的に推進するための基本理念、国等の責務、施策の基本となる事項等を規定しています。
犯罪被害者等支援法
犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律(昭和55年法律第36号)。犯罪被害等を受けた者に対する犯罪被害者等給付金の支給、犯罪行為の発生後速やかに、かつ、継続的に犯罪被害等を受けた者を援助するための措置について規定しています。
ホームレス自立支援法
ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法(平成14年法律第105号)。ホームレスに関する問題の解決のため、ホームレスの自立の支援等に関して国等の果たすべき責務や、ホームレスの人権に配慮し、かつ、地域社会の理解と協力を得つつ、必要な施策を講ずることについて規定しています。
生活困窮者自立支援法
平成25年法律第105号。生活保護に至る前の段階の自立支援策の強化を図るため、生活困窮者に対し、自立相談支援事業の実施、住居確保給付金の支給その他の支援を行うための所要の措置について規定しています。
北朝鮮人権法
拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律(平成18年法律第96号)。北朝鮮当局による人権侵害問題に関する国民の認識を深めるとともに、国際社会と連携しつつ北朝鮮当局による人権侵害問題の実態を解明し、その抑止を図ることを目的としています。
性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律
平成15年法律第111号。性同一性障害者に関する法令上の性別の取扱いの特例について規定しており、この法律により、性同一性障害がある方で、法律に規定された要件を満たす場合は、家庭裁判所の審判を経て、戸籍上の性別表記を変更することが可能となっています。
アイヌ文化振興法
アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律(平成9年法律第52号)。アイヌの人々の民族としての誇りが尊重される社会の実現等のため、アイヌ文化の振興等を図るための施策の推進について規定しています。
労働基準法
昭和22年法律第49号。労働条件に関する最低基準について規定しています。
プロバイダ責任制限法
特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(平成13年法律第137号)。インターネットでプライバシーや権利の侵害があった場合に、プロバイダ等が負う損害賠償責任の範囲や、情報発信者の情報の開示を請求する権利について規定しています。
個人情報保護法
個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)。個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護するため、個人情報の適正な取扱いに関し、基本理念、国等の責務、個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき義務等を規定しています。
自殺対策基本法
平成18年法律第85号。国民が健康で生きがいを持って暮らすことのできる社会の実現を目的に、自殺対策に関する基本理念、国等の責務、自殺対策の基本となる事項等について規定しています。
過労死等防止対策推進法
平成26年法律第100号。過労死等の防止のための対策を推進し、過労死等がなく、仕事と生活を調和させ、健康で充実して働き続けることのできる社会を実現するため、過労死等に関する調査研究等について規定しています。